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黒坂麻衣 個展 彼女が見ていた風景 –The Scenery she was looking at -

 

Retrospective Exhibition by Mai Kurosaka

黒坂 麻衣 展 彼女が見ていた風景 –The Scenery she was looking at -

 

会  期

2020年2月22日(土)~3月7日(土)
12:00~19:00

日、月、祝日 休廊 Closed on Sunday, Monday, National Holiday 

 

Opening Reception

2020年2月22日(土)
18:00~20:00

【お詫び】

黒坂さんの友人のコンテンポラリーダンサーの北原倫子さんですが、体調不良の為あえなくパフォーマンスはできなくなりました。ウィルスなどが懸念されるこの時期とのことでご辞退されました。あらかじめご了承ください。黒坂さんのお母様が明日のパーティーにいらっしゃり、ご挨拶していただける予定です。

 


 

YUKI-SIS では、2020年2月22日(土)-3月7日(土)黒坂麻衣個展、「彼女がみていた風景」を開催いたします。

この展覧会は、昨年2019年5月に急逝された黒坂麻衣さんの遺作展です。
ご親族の方のご希望により、彼女のアトリエに残された約60点の作品を展示いたします。

1986年青森生まれの黒坂麻衣は、2008年多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業。
YUKI-SISでは3度目の個展となります。

 

 

黒坂麻衣

 

 

黒坂麻衣さんに初めてお会いしたのは、2016年10月、YUKI-SISで開催した写真家の清家正信さんの個展の時でした。真っ白な肌、ストレートの長い髪、どこか草食動物のような瞳、透明感のある空気感は、誰にもない雰囲気を持っており、今でもはっきり覚えています。清家さんは前の個展で彼女のポートレート写真を発表しており、彼女の絵についても話は聞いていました。以前に出版された「Silent Landscape」という画集を彼女に初めてお会いした時に見せていただき、実物の作品を観る前に「1月に展覧会をやりましょう!」と自分の直感を信じてお誘いしました。

 

 

バタートースト

 

 

画家としてだけでなく、イラストレーターとしても活躍。既視感を思わせるような叙情的な空気感、映画の1シーンのようなさりげない風景や人の表情には、観るものの心を揺さぶる魅力がありました。語り過ぎず、彼女の目に映った景色や情景を、彼女自身がまるで器になったかのように、抑えた口調で語りかけるような絵でした。

 

 

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幼少期を北海道で育った彼女の原風景から繰り返し描かれる、「馬」「白鳥」「小鹿」は、彼女の純粋な内面を映し出していました。以前彼女に、馬の作品は黒坂さん自身のポートレイトみたいね、と伝えたことがあります。乗馬をやっていた時期もあるそうで、彼女はそのときも静かに微笑んでいたように思います。彼女の描く馬、鹿、白鳥は、彼らが住む平穏な世界から、まるでこちらの人間界を覗いているような視点でした。それは彼女の内面と外界との関係と重なったのかもしれません。
「幼少期から絵を描くことが好きで、内向的な性格だったこともあり、絵を描くことで外界との接点を見出してきたようです」と、黒坂さんのお母様はお話してくださいました。

 

小鹿

 

馬横向き

 

 

黒坂さんの才能をいち早く見抜き、2015年メジャーなウェブサイトで作品をご紹介されたのが、フリーランスライターの稲木紫織さんでした。
https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_E1439549928117/

今回も展覧会にあわせて、素晴らしい文章を寄稿してくださいました。


「色、透明と測りあえるほどに」

ミルクが混じったような半透明の独特な色彩。
様々な物語や映画のワンシーンを彷彿とさせるのに、語り過ぎないゆえに溢れ出んとする詩情の美しさ。
黒坂麻衣さんの儚げでありながら訴えかけてくる絵は、微睡みながら見る乳白色の夢みたいなのに、心の奥底に真っすぐ降りてくる。
静謐で内省的だが、清冽。
イノセントな佇まいに魂が浄化されていく。


text by shiori inaki/稲木紫織  (フリーランスライター)

 

 

女の子と馬の耳

 

こども

 

 

今回の展覧会では、彼女のアトリエに残された、油彩、紙やキャンバスにアクリルガッシュで描かれた作品がならびます。
彼女のアトリエの天窓から差し込む自然光の下、イーゼルに立てかけられた最後の作品を案内状に使わせていただきました。今回ご紹介する作品のほとんどには、タイトルも彼女のサインもありません。 
彼女がどんな気持ちでこれらの絵を描いてきたのか、「彼女の見ていた風景」を是非感じていただけたら幸いです。

 

 

pool

 

 

2月22日(土)の6時より開催するオープニングレセプションでは、黒坂麻衣さんの親友でコンテンポラリーダンサーの北原 倫子さんを招き、パフォーマンスしていただく予定です。

【お詫び】

黒坂さんの友人のコンテンポラリーダンサーの北原倫子さんですが、体調不良の為あえなくパフォーマンスはできなくなりました。ウィルスなどが懸念されるこの時期とのことでご辞退されました。あらかじめご了承ください。黒坂さんのお母様が明日のパーティーにいらっしゃり、ご挨拶していただける予定です。


 

黒坂麻衣ハンカチ


また展覧会会期中、黒坂麻衣さんのハンカチをOLD-FASHIONED STOREさんのご協力により販売いたします。
https://old-fashioned.jp/


皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

 


 

黒坂麻衣

写真:清家正信

 

黒坂麻衣 略歴 

 

1986年 青森生まれ多摩美術大学絵画科油画専攻卒業Affordable Art Fair in Brussels

2008年 Seattle Art Fair

2013年 作品集「Silent Landscape」刊行(浅草橋天才算数塾発行)

 

 

個展 Solo Exhibition

2012年 個展「IMAGES~ここではないどこか」浅草橋天才算数塾

2013年 個展「Silent Landscape」浅草橋天才算数塾

2017年 個展「Wind」 YUKI-SIS

2018年 個展「Memories of my life」 YUKI-SIS

2020年 個展「彼女がみていた風景」 YUKI-SIS

 

 

北原倫子

 

北原 倫子     ダンサー

 

ドイツ生まれ山梨育ち、京都、東京を経て2年ほど森の奥に住む。
過去にBaby-Q、ピチェクランチェンの舞台作品に出演。
大阪芸術創造館Dance complex 2008にソロで出場、審査員特別賞受賞。
あだち麗三郎、片想いなど色々なミュージシャンのライブで踊る。
景色であり、境界をとかすダンス。

 

YouTube (黒坂麻衣の歌と北原倫子のダンス)

https://youtu.be/icO-NsbODqo